近代マーケティングの父フィリップ・コトラー氏おすすめ本を紹介
マーケティングを勉強する、業界に携わる人にとっては非常に有名で、例え名前を知らなくてもSTP理論や他にも多くのマーケティングコンセプトを提唱した人でもあるので必ずその理論に触れているでしょう。
この記事ではそのフィリップ・コトラー教授の著書をまとめて紹介します。
こんな方におすすめ
- コトラー氏理論は知っているが本は読んだことがない
- マーケティング理論をまとめて知りたい
- マーケティングの教科書的な本を探している
フィリップ・コトラー氏のプロフィールを簡単にご紹介します。
- 1931年産まれ2021年時点で御年91歳
- 米国イリノイ州シカゴ市出身
- ノースウェスタン大学ケロッグ大学院教授
- 生涯をマーケティングの発展に情熱を注ぐ人物
- マーケティングを一般向けにわかりやすく、体系化して世に送り出した
- STP理論やマーケティング4Pを発展させた6P、7P理論が有名
この記事ではコトラー教授の著書を分類して紹介をしていきます。
マーケティング全体を体系化したコトラー教授の本
コトラー本ー1:コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 12版
本の長さ967ページ
ポイント
- 全世界のMBAのマーケティング教科書として扱われています
- 世の中ではじめてマーケティングを体系化し1冊にまとめた本と言われています
1967年に初版が出版されました。現在では12版となっています。世の中の変化に合わせて内容は最新にアップデートされています。
この本は世の中ではじめてマーケティングの原理原則を1冊にまとめた本とも言われるほどで、世界中のマーケターとマーケターを志す人のバイブルとなっています。
次の記事でより本の詳細を紹介しています。是非ご覧ください。
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コトラー本ー2:コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント基本編 第3版
本の長さ474ページ
ポイント
- マーケティング・マネジメントの重要なエッセンスを抜き出して約半分のボリュームにまとめられた本です
- 日本ではマーケティング検定2級の参考図書としても扱われています
マーケティング・マネジメントの基本的な枠組みは変えずに再構成された本で、簡易版ではあってもマーケティングの基本原則を知るには必要十分な内容になっています。
マーケティング実務化の方や研修用途での活用には1000ページあるマーケティング・マネジメントよりも、こちらの基本編の方が合っていると言えるでしょう。
コトラー本ー3:コトラーのマーケティング入門第4版
本の長さ685ページ
ポイント
- コトラー教授のマーケティング書の中でも最も初心者向けに書かれた本
- 写真が多く使い実際の広告事例が紹介されていてわかりやすい
初心者向けでありながらも、市場の細分化、ポジショニング、ターゲティング、マーケティング4Pなど抑えなくてはいけないマーケティングフレームワークが事例とともにわかりやすく解説されています。
コトラー教授は単に理論一辺倒ではなく、実際に世の中で活用できるマーケティングの原理原則をまとめ、さらにはマーケティング初心者に向けてもわかりやすく解説をするという情熱を伺い知ることができます。
文量自体は多いですが、図解や写真があることですらすら読めてしまう内容です。
ビジネス向け、手軽にマーケティング知れるコトラー教授の著書
コトラー本ー4:コトラーのマーケティングコンセプト
本の長さ208ページ
ポイント
- コトラー氏が選ぶ80のマーケティングコンセプトがまとめられた本です
- ビジネスパーソン向けに焦点を当てられた本
忙しいビジネスパーソンに向けて、より短時間でマーケティンングの原理原則を知ることができる本にコトラー氏がチャレンジしたのがこの一冊です。
ここまで紹介してきた、マーケティング・マネジメントやマーケティング入門は教科書と言われるように500ページから1000ページにもなる大作で、ビジネス書としては使いづらいです。
この本は、マーケティングの知識がなくとも、簡潔にわかりやすく、事例を交えて解説がされている本で、忙しい中でも、要点を掴んでマーケティングを理解したい人にぴったりな一冊です。
コトラー本ー5:コトラーのマーケティング講義
本の長さ235ページ
ポイント
- コトラー氏がさまざまなマーケターから受けた300の質問に回答した内容を1冊にまとめた本です
- Q&A形式でマーケティングの分類ごとにまとめられています
マーケターの抱える疑問にコトラー氏が応えるという形式で構成されています。読み手視点で書かれているので、非常に読みやすく、マーケターとして一度は疑問に思うことに的確に答えていてとても参考になります。
内容はマーケティングとは?から、マーケティングフレームワーク、ブランド、チャネル、組織、ブランド、CRMなどなど幅広いテーマを網羅しています。
マーケティングの変遷がわかるコトラー氏の本
コトラー氏の著書の中でも有名なシリーズ、コトラーの『マーケティングX.0』を紹介します。
テクノロジーの変化、社会の変化に合わせて変わるマーケティングを「1.0」から2021年時点で「5.0」までのシリーズで解説しています。
ここでは「3.0」から「5.0」までを紹介します。
コトラー本ー6:コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則
本の長さ288ページ
ポイント
- 「1.0」は作れば売れる製品中心、「2.0」は消費者の顕在ニーズに応える消費者志向を経てバージョンアップした「3.0」を解説しています
- バージョンアップのきっかけはソーシャルメディアの登場で、SNSがどう消費者行動を変えマーケティングを変えたのかわかりやすく解説しています
コトラー本ー7:コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則
本の長さ272ページ
ポイント
- 人間中心の「3.0」からさらにスマートフォンやIoT、AI、ビックデータにより変わるマーケティング4.0を解説しています
- シェアリングエコノミー、オムニチャネル、コンテンツマーケティングなどテクノロジーの変化が生み出した新たなマーケティング手法をカバーしています
コトラー本ー8:(日本語版未発売)コトラーのマーケティング5.0 人類のためのテクノロジー
本の長さ224ページ
ポイント
- 御年91歳のコトラー教授が2021年2月に発表した最新のマーケティング5.0です(日本語版は2021年秋発売予定)
- 加速度的に発展するデジタル技術により今までできなかったことができるようになり、そこで変化するマーケティングと直面しているプライバシー問題にも触れた最新作で、「マーケティングX.0」の最終章と言われています
専門的なマーケティング分野
コトラー本ー9:コトラーのマーケティング思考法
本の長さ221ページ
ポイント
- 伝統的な垂直型マーケティングから、新たな水平型マーケティング(ラテラルマーケティング)の原則論をまとめた本です
- 既存の製品サービスを横展開して、するための思考法、フレームワークが具体例とともに紹介されています
一見自社の製品やサービスは売れるところまで売れてしまって、もう頭打ちとなってしまったという場合に、少し視点を変えたり、製品やサービスを調整して新たなカテゴリや市場を創出するラテラルマーケティングの思考法が解説されています。
この本も具体的な例とともに、発想するためのフレームワークと手順が解説されているので実践的な内容の本になっています。
コトラー本ー10:コトラー8つの成長戦略 低成長時代に勝ち残る戦略的マーケティング
本の長さ334ページ
ポイント
- 9つの世の中のトレンドと市場が飽和傾向にある現代における8つの成長戦略を解説しています
- 成長戦略の柱となるのはマーケティングで、改めて見直し強化すべき点を解説しています
コトラー氏がマーケティングのみならず、ビジネス戦略にポイントを置いた著書になります。
もちろんマーケティングは戦略の中核にありますが、それ以外にもステークホルダーとの関係性、イノベーションを作る文化、効果的な企業買収や提携、社会的責任を果たしてそれをアピールに使う方法などにも触れ、この低成長時代を生き抜くヒントを得ることができる本になっています。
コトラー本ー11:コトラーのリテール4.0
本の長さ320ページ
ポイント
- デジタルトランスフォーメーションが小売業界に与えるインパクト、顧客体験の想像の重要性をまとめています
- 23名の経営者に質問をして、今後の来るべき小売りの変革にどう対応していくかをヒアリングした内容が簡潔にまとめられています
マーケティング4.0で登場する5A、認知(AWARE)・訴求(APPEAL)・調査(ASK)・行動(ACT)・推奨(ADVOCATE)をもとにデジタル時代の購買行動の流れを整理するとともに、その中での小売りの役割がこの本では論じられています。
デジタル時代にはジャーニーは一つではなく、様々なプロセスを通して購買につながるという点、さらにはデータ活用によりパーソナライズされた体験を提供できるようになったという点が、小売業界を大きく変えました。
この本では、大きく変化する購買プロセスを知ることができ、デジタルとリアルを融合させた顧客体験体験価値をどのように作り上げていくのかのヒントを得ることができます。
まとめ
フィリップ・コトラー氏はマーケティングをこの世の中に広めた第一人者です。
マーケティングに携わるにあたって、この人の本を読まずして何の本を読むのかというくらい重要人物ではあるので、どれか一冊でも手元において見るのはいかがでしょうか?
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